恐竜とともに…練習会Reports

練習会の会場である清酒開華スタジアムには、4つの大きな特徴があります。

まずは、なんといっても抜群のコンディションです。「SANOスプリントシリーズ軌跡」でも触れられているように、風向・風速が抜群です。反発の強い走路であることも相まって、とにかく走りやすい。さらに、この冬の期間、走路のクリーニングや電気工事などをはじめとした改修工事を行い、特にホームストレートはピカピカです。白線も新たに引かれ、新品の競技場のように生まれ変わっています。

まもなくシーズンインですが、SANOスプリントシリーズで全国から集まってくるスプリンターも、さらに走りやすく感じる清酒開華スタジアムに驚かれるのではないかと思います。

写真だと遠いのでわかりにくいのですが、ホームストレートは汚れ一つない状況です。

二つ目の大きな特徴は、アクセス抜群の立地であることです。以前から高速道路に近い競技場ではありましたが、現在の最寄りICである「出流原スマートIC」が2022年に開通したことで、アクセスの良さがさらに加速しました。高速を降りてから競技場までは信号は一つのみ。距離にして約1.7km。高速を降り、下道を走り始めたと思ったらすぐに競技場が現れます。

google mapより

三つ目は、競技場周辺に坂や階段が豊富にあることです。今冬のように競技場が改修中であっても、多目的グラウンドを含めて、競技場外でも十分なトレーニングができます。場合によってはアップヒルをW-upに入れてからレースを走る、あるいは競技場で平地を走るといったこともできて、そのあたりもとても便利であるといえます。

周辺の坂は走路の状態が良く、様々な勾配のものがある。

四つ目は、競技場のすぐ近くに、なぜか謎の恐竜(のオブジェ)がいることです。

少なくとも30年以上前からいる恐竜。競技場からも見える。

mapを見ると競技場の北東に鎮座していることが分かる恐竜(佐野のブラキオザウルス)

地元住民や競技場利用者は当たり前のように知っていますが、こちらの恐竜は近寄るとBGM(恐竜の吠える声)が鳴り響きます。あまりに自然ですが、よくよく考えると、恐竜のオプションがついている競技場は日本中で清酒開華スタジアムくらいではないかと推察されます。

前置きが長くなりましたが、練習会終了しました。今年度ラストの練習会でした。

まずはじめに面食らったのは、今日は佐野市レクリエーション大会開催日ということで多目的広場が大勢のレクリエーション大会参加者で賑わっていたことです。

しかしながら、多目的広場も割と広いスペースが使えるということで、各自W-upをしてから階段に移動しました。

階段に到着すると、すでに地元高校生たちがトレーニングに励んでいました。階段といっても十分な広さで、それぞれの団体で半分ずつ使いあっても窮屈さは全く感じません。ここでは、井上コーチが製作した「スーパー体幹刺激チューブ」も使い、体幹部にしっかり負荷をかけつついくつかの動きづくりなどを行いました。

「スーパー体幹刺激チューブ」

その後、坂に移動しましたが、今日はアップヒルではなくダウンヒルを行いました。
まだまだ寒い時期が続いているとはいえ、全国各地でトラックレースが始まっています。あと1か月もすれば、我々練習会参加者もレースに参戦し始める時期です。これまで培ってきたものをレース本番で発揮するために、無理なくスピードレベルを上げていく必要があります。今回のようなダウンヒルは負荷としては高いので量をこなすことはできませんが、リラックスをし、フォームを意識しながらスピードを上げることができます。

意図せず、スタート地点が完全に恐竜の位置と重なりました。

しっかり加速しながら下っていっても良いのかもしれませんが、今日はこの冬はじめてのダウンヒルということで無理せず加速して走りました。距離は60~70m程度。4~5本という感じです。楽にスピードが上がり、試合期の前の「専門的準備期」に入ったなという感じでした。

楽に走っても強度は高くなるので、十分な休憩を挟みながら実施。

なかなか回復しません。

その後、多目的広場に戻って各自クーリングダウン。平地に戻ると風が強く吹いていることを実感しました。階段や坂は、あまり風が吹き込んでいなかったので、集中してトレーニングすることができていたのだなと気が付きました。

上述したとおり、今年度の練習会は終了となりました。また来年度もスケジュールが決まったらHPなどでお知らせしていきたいと思います。