1.25練習会Reports
3週連続となる練習会です。
太陽が雲に隠れて肌寒い時間帯がありましたが、メイン練習をする頃には太陽が照りつける時間が多くなり、トレーニングのしやすい日でした。
まずは能手式メリーゴーランドアップ。時間を決め、スキップなどのいくつかの種目を繰り返します。
続いてハードルを用いての股関節を中心とした補強兼ウォーミングアップ。
SANOスプリント練習会は地味な補強やトレーニングが多いと思います。
しかしながら、これにも狙いがあります。どの種目であっても、まずはしっかりとした身体が重要です。
とはいえ、やみくもに体を鍛えるのではなく、体を自由に操りつつ、特にスプリント・ジャンプのパフォーマンス発揮のために重要な部位に刺激を与えるイメージです。
人間は、なかなか自分の体を思い通り操れないものです。いくら良い動きを動画などで見て、頭で理解しても、筋肉の1つ1つを協働させつつ動員させられなかったら良い動きは導き出せません。
そのため、メイン練習後もそうですが、ウォーミングアップで補強トレーニングを取り入れ、体にスイッチが入った状態でメイン練習に移れるように意識しています。

ウォーミングアップ終了後は短距離パートとハードルパートに分かれて専門練習。
短距離パートは、光電管を用い、タイムを確認しながらスプリントを繰り返しました。
ただスピードを上げれば良いというわけではなく、自分の感覚と客観的なタイムとのギャップを認識し、徐々にまとめていく。

スプリント種目に限らず、自分の感覚が常に正しいということはありません。むしろ、ズレが生じやすい。自分では良いと思っていたけど、タイムを測ったり、映像で確認したりすると全然感覚と違う。このようなことは多くあると思います。特に、一人でトレーニングしていると陥りやすい状況といえます。
指導者や仲間からの些細な一言が、ズレを修正する貴重なアドバイスになることがあります。また、誰かと走ることで、ズレを認識できることもあります。
SANOスプリント練習会がそうした場として機能し、参加者各自のパフォーマンスアップにつながっていけば良いですね。
話は短距離パートに戻りますが、この日はショートスプリントを3本×3セット。
ある女子の参加者は「1本目から飛ばさず、コントロールしてタイムを上げることができた。最後は感覚とタイムがある程度合ってきた。」と意図したとおりにトレーニングが消化できたことを語ってくれました。
ハードルパートはハードルドリルからスタート。3週にわたって、新規ドリルと継続ドリルを織り交ぜて技術を磨いています。

この3週間では特に抜き足のドリルを重点的に取り入れています。ハードル走は色々な要素が要求されますが、抜き足は特に重要です。なるべく脚の根本(股関節付近)から脚を動かすようにイメージし、可動域も出すようなドリルを実施していきます。
歩きながら抜き足のドリルを行う場合は、抜き足のみに意識が行きがちなところを上半身(アームアクション)とタイミングを合わせたり、支持脚の重心移動を伴う形で抜き足を動かすことなどを意識しました。
メイン練習は5~7台程度のハードル越えを数本です。ハードルを低くし、インターバル間も調整して行いました。まだシーズンまで時間がある土台作りの時期です。慌てず、正しい動きが容易となる高さと距離の設定で丁寧に跳び込みました。
「もう少し跳びたい」気持ちを抑え、動きが崩れないところでハードル練習終了です。本数を重ねたほうが良いときもあるかと思いますが、それよりも今は丁寧に良い感覚を身につけていくほうが良い時期かなと思います。
1月の練習会は終了です。次は2/8になりますが、競技場使用不可なので坂や階段を使って基礎的なトレーニングになるかなと思います。この3週間で専門性のある土台作りをしましたが、一旦そこから離れて基礎的なトレーニングを積み直し、また少ししたら専門性を出していきます。バランス良く、無理なくシーズンに向けて身体を開発していきたいところです。